Center for Ubiquitous Computing in the University of Oulu

September 16, 2018 Yuuki Nishiyama 0 Comments

現在所属しているオウル大学、Center for Ubiquitous Computingの紹介。

Center for Ubiquitous Computing は、オウル大学 Faculty of Information Technology and Electrical Engineering(直訳すると電子工学・情報技術学部)の中にあるラボです。現在、3人の教授陣と、5人のSenior Research Fellows(任期付きの助手ぐらいのポジション?)、自分も含めて8人のポスドク、11人のPhD学生、10名のRA(修士学生)が所属している大学内のラボとしてはかなり大きな組織です。(所属メンバーの詳細はこちら

ラボは非常に国際的で、EU各国はもちろんのこと、アフリカ・南米・アジアから多くの研究者が集まっています。ラボの入り口にある世界地図には、ラボ所属者の出身地にピンが刺しています。フィンランド人も所属していますが、母国語がフィンランド語以外の人が半分以上なので、ラボでのコミュニケーションは基本的に英語です。

研究分野は、

  • Digital Health
  • Edge Computing
  • Social Media Civic Engagement
  • Internet of Things
  • Natural Language Processing
  • 3D Printing Digital Fabrication
  • Augmented, Virtual Mixed Reality
  • Mobile Computing / Human-Computer Interaction
  • 5G/6G
  • Artificial Intelligence

などなど、かなり幅広い分野を対象にしています。

その中でも私は、Dr. Denzil Ferreira がリードするMobile Computing / Human-Computer InteractionやDigital Healthが対象の研究チームに所属しています。彼の博士論文では、AWAREと言うオープンソースのモバイル・IoTセンシング基盤(クライアントとサーバサイドの両方)を開発しており、その基盤をうまく活用したセンシングとその計測データを用いた問題解決を軸に研究しています。特に最近は、医療機関と共同でヘルスケア・予防医療・介護サポート系の研究に力を入れています。(日本と同じくフィンランド社会でも少子高齢化は大きな社会問題になっており、研究分野的にその辺りの研究テーマは重要視されているみたいです。)

具体的には、以下のようなプロジェクトが、Academy of Finland(フィンランドの文部科学省)のサポートを受けて研究しています。

 

私自身の博士研究で必要だった、AWAREのiOS版クライアント(日本では約7割がiOSユーザなので)を開発したのが、私と彼との初めの繋がりです。それ以降、彼のプロジェクトにiOS版の開発者など様々な形でコミットしていた経緯もあり、今回ポスドクとして彼と働く事になりました。ちなみに、日本の大学で博士を取ってから、Center for Ubiquitous Computingに長期でポスドクとして働く人は、私が初らしいです(…責任重大!)。詳しい経緯は次回以降に書こうと思います!

Center for Ubiquitous Computingのラボメンバーは、トップカンファレンスやACM/IEEEの論文誌にも積極的に投稿しており、研究のレベルは高い印象。この環境を生かせるかは自分次第。頑張れ俺!

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